『浅草田圃酉の町詣(あさくさ たんぼ とりのまち もうで)』。歌川広重 

価格22,000円(税込み)

新吉原の西側に鷲明神(現・浅草鷲神社)があった。浅草寺の裏側(北)は田んぼや畑や葦原だった。近年の猫人気にあやかって本作品も人気作品となっているが、アイコンである猫には摺師が「きめ出し」という技をつかって凹をつくって立体感をだしている点にも注目です。
この絵は妓楼の控部屋から鷲明神方面を眺めている設定で窓の外には「酉の祭(とりのまち」へ詣でる大勢の人たちが描かれています。部屋の中に目を転じると、畳の上には小さな熊手。じっくりみると熊手の形をした簪(かんざし)が並んでいます。
「酉」は「取る」に通じることから、商売繁盛を願って多くの人が酉の市に参詣しました。