【大河ドラマ~べらぼう】第46話
東洲斎写楽が浮世絵界に華々しくデビュー! 謎の絵師・写楽騒動の裏で、毒饅頭の罠が蔦重へ

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初代中山富三郎の宮城野
画:東洲斎写楽
蔦重&歌麿コンビが復活―。大河ドラマ「べらぼう」46話では、前話でていの説得に心揺さぶられた喜多川歌麿が、ついに蔦重の元に戻りました。これにより、筆が進まなかった絵師たちに活気が戻り、役者絵の描き手「写楽=平賀源内」の噂を広める作戦が大きく前進します。まずは歌麿のリクエストで、役者の実際の顔を観察するため、芝居小屋の稽古場を訪れることに。しかし、歌麿が芝居小屋を訪れて役者絵を出せば、写楽=歌麿とバレてしまいます。そこで、まずは蔦重が芝居小屋に大勢の絵師を連れて行き、後から鶴屋が引き連れた歌麿とその弟子たちが合流。みんなで役者の姿を写し取っていき、写楽の正体を隠しました。そして、大勢の絵師たちの視点で描かれた絵をもとに作成された、写楽の役者絵が完成。28枚が一挙に公開され、東洲斎写楽の名で華々しくデビューしました。写楽の絵は、役者の個性を誇張してリアルにとらえている点が特徴です。芝居好きの江戸庶民には、贔屓の役者のブロマイドのように受け入れられていきました。これは、人物の顔や特徴を誇張して描き、滑稽さや風刺を狙った、現代のカリカチュアのようなものです。ドラマでは歌麿が以前に描いたものの、蔦重から「リアルすぎる」とボツにされた女性のスケッチがモチーフとなり、絵師たちに写楽の絵のイメージとして共有。写楽の絵を生み出すために苦労しながらも、蔦重のもとで仲間たちと楽しそうに絵を仕上げていく歌麿の姿が印象的でした。
「写楽=平賀源内」の噂は、蔦重の目論見通り江戸市中、江戸城内にまで広がり、ついに一橋治済の耳にも入ります。一方、蔦重に平賀源内生存説の噂を広めるよう命じていた松平定信は、これまで治済のもとで暗躍していた大奥御年寄・大崎をスパイとして治済のもとに送り込みます。そして、治済を曽我祭に誘い出すことに成功。定信陣営は芝居町の小屋に潜み、治済と大崎の動向を監視しつつ、人混みに紛れるなか、隙を見て治済を討つ予定でしたが、この陰謀は治済に察知されてしまいます。逆に祭で振舞われた毒饅頭により、定信の手下の者は次々と殺され、スパイとして送り込んだ大崎も毒殺されます。この毒饅頭は、芝居町に出店していた耕書堂でも振舞われ、蔦重も危うく口にすることに。寸でのところで長谷川平蔵に止められ、危機を回避します。定信の陰謀に組した一味として認識され、治済に命を狙われたと知った蔦重は、「俺たち、お武家さんじゃねえんです。どうやって身守れっていうんですか」と、平蔵へ詰め寄ります。そこへ、一人の男が姿を現すことで46話は終了するのですが、その男の顔は治済と瓜二つ。この男の正体は一体何者なのか。本人?替え玉?双子…?今後の展開が楽しみです。
